JIDA東日本ブロックニュース~2026年2月号〜
【2026年2月号目次】
1:賀詞交歓会レポート
2:東日本ブロック新入会員紹介
3:おすすめ展示会&イベントのご紹介
4:コラム
5:編集後記
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【1:賀詞交歓会レポート】(東日本ブロック 塩田 英人)
■ 開催日:2026年1月23日(金)
■室瀬和美氏(漆芸家) × 長谷高史氏(JIDA永年会員、監事) 対談
■ テーマ:「デザインとものづくり」
2026年の賀詞交歓会は室瀬和美氏による講演を行いました。室瀬和美氏は東京藝術大学を卒業後、2008年、重要無形文化財「蒔絵」保持者(人間国宝)に認定、同年に紫綬褒章を受章。いわゆる人間国宝として認められています。
室瀬和美氏と長谷高史氏、2人は大学時代のサッカー部の先輩・後輩という間柄。まずは学生時代のサッカー部での写真が紹介され、話が始まりました。
当日は約100名ほどの来場者が参加し、スキーヤーの三浦雄一郎氏のエベレスト挑戦の話や、お椀とお碗の違い等、小さなところで今まで知らなかった興味深い話が語られました。他にも室瀬氏の様々な作品を見ることが出来ました。

また、はじめに村田理事長のご挨拶があり、これからのJIDAについてなど、考えるべき事が多くありました。室瀬氏が語る物事を積み重ねていく話と合わせて、大変興味深く聞くことが出来ました。
講演の後は、協賛企業様(日本製鉄、武藏塗料、塚田理研、トーゥルズインターナショナル、ストラタシス・ジャパン)のプレゼンテーションを実施しました。そして今年も浦里酒造の樽酒が振舞われました。特に今年は浦里酒造さんの日本酒がコンテストで日本一になったとのこと、いつにも増してめでたく美味しく感じられた賀詞交歓会でした。
室瀬和美氏公式サイト:http://murose.com


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【2:東日本ブロック新入会員紹介】(東日本ブロック 安原 七重)
当コーナーでは、東日本ブロック会員同士の顔が見えるメディアとして、最近入会された方を中心に、入会時期をさかのぼりながら会員の皆さまをご紹介していきます。
本コーナーをきっかけに、会員の皆さま同士の交流がより深まれば幸いです。

■白木 ゆみ香
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【3:おすすめ展示会&イベントのご紹介】(東日本ブロック 大喜多 一範) ■JIDA会員紹介展 VOL.1 新たに加わった会員それぞれが、自身の活動や関心、JIDA内外での活動、これまでとこれからを自由なかたちで紹介します。分野やバックグラウンドの異なる視点が集まり、自由に展示を行います。展示内容は多様で一様ではありませんが、いずれもJIDAの会員として活動するデザイナーによる表現です。何が並ぶかは会場に来てのお楽しみとなる、開かれた紹介展です。 ▶出展者 ■世界のブックデザイン 2024-25 本展では、2025年2月にドイツのライプツィヒで開催された「世界で最も美しい本(BBDW)2025コンクール」受賞図書とともに、日本の「第58回造本装幀コンクール」をはじめ、ドイツ、カナダ、オランダ、中国、そして、ポーランドとポルトガルのコンクール受賞図書を、合わせて約180点展示、各国のブックデザインおよび造本技術の潮流を紹介します。 ■ドナルド・ジャッド 「Design」 開催期間:2026年2月7日(土)~ 3月8日(日) 開館時間:10:00~20:00 会場:伊勢丹新宿店本館 公式サイト:https://www.mistore.jp/store/shinjuku/shops/women/the_space/shopnews_list/shopnews027.html 開催概要: 2026年2月7日(土)より、伊勢丹新宿店 本館2階 イセタンザ・スペースにて <Donald Judd:Design> を開催いたします。 20世紀を代表する芸術家かつデザイナーの一人であり、今も美術、建築、デザインの分野に影響を与え続けている Donald Judd (ドナルド・ジャッド)。Judd Foundationと共同して開催する今回の展示では、厳選した家具とアートの展示販売を行い、彼が持つ形と空間のバランス感覚を体感できます。
家具と美術は別個のものではありますが、ジャッドの全作品に通底する同じ哲学 ― 論理性と透明性に基づき、人工的な作為を排する姿勢 ― から生まれています。家具は建築と同様に機能を果たさねばならず、芸術は作家個人のために存在しました。ジャッドにとって、家具や作品をどう配置するかは、制作行為そのものと同じくらい重要でした。彼は原則として家具と美術の展示を分けており、例外はごくわずかで、1993年のミュージアム・ヴィースバーデンでの「Art + Design」のような例があるにすぎません。 ■公民館とデザインは、なにを夢みたのか? ~雑談がうまれる場所と、そのためのDesignをめぐって~ 本展は、2023年3月に開催した、東京ミッドタウン・デザインハブ第102回企画展「公民館のしあさってはデザインのしあさって!?」に続く、社会教育とデザインに注目した企画展です。前回展からの積みのこしとも言える、「みんなで社会をくみあげる」という構想を実現するための方法やその主体などについて、公民館から社会教育に目線を上げ、その夢や希望に期待しながら、みなさんとともに考えてみたいと思います。 --------------------------------------------------------------- |
【4:コラム】(中部ブロック 野口 大輔) 中部ブロックの野口大輔と申します。 といった感じで会う人会う人に観て!と言っているのですが(迷惑)、観た人の感想を聞いていると入り込めなかったという人もちらほら。理由は主に二つに大別できそうです。 1、100mに人生を賭ける意味がわからない 1に関しては、これはこの映画のマクガフィンなので、この世界はそういうものなんだよ…としか言えないのですが(ドラゴンボール集めると神龍が出てくる意味がわからないと言われるのと同じ原理)、2はまさにこの映画の醍醐味で、好きな人にはたまらない独特のパンチラインの応酬は魚豊作品の真骨頂です。ここが楽しめないのは人生三周分は損をしている(大袈裟)。 さて、登場人物は執拗なまでに100mに人生を賭け、その過程でそれぞれ独自の人生訓を精錬しています。人生訓とはどこか自分にも当てはまるところを見つけれるものですが、彼らのそれは汎用性に乏しく、他人への説明を拒否した鋭さがあります。この態度がエキセントリックでノレない人が出てくる原因になっていると予想できます。しかし、このキャラクターごとの人生訓こそがこの映画の背骨なので、野口なりにここを丁寧に解説したいと思います。 まず、なぜ彼らの人生訓は汎用性に乏しく鋭いのか。それは100mが個人競技だからなのが一番の理由でしょう。人間は起こった出来事に意味を見出したくなる生き物です。特に停滞したり、挫折した時は自分を納得させる言い訳が欲しくなる。チーム競技なら失敗は周りとの関係から発生し、複数人が関わることも多く、失敗を共有したり説明する相手が存在します。かたや個人競技は全て自分の責任。共有する相手はおらず、自分で自分を納得させるしかない。この他人を必要としない自家発電的プロセスが、ある種の言い訳の純度を高めていくことになります。その結果が他人には共感しにくい謎理論となるわけです。 映画で語られるのは彼らなりに完成した謎理論(a.k.a.人生訓)ですが、そこから逆算して、その理論が出来上がるに至った歩みを想像するのが楽しいわけです。この映画は大きく三つの時代(小学校、高校、社会人)に分かれていて、時代ごとに数年間のラグがあります。そのため、時代ごとの発言や振る舞いを比べることで描かれていない人生の歩みを想像できるような構成になっています。
彼らの人生をより深く読み解く上での補助線となる、陸上競技に存在する二つのKGIを紹介します。それは「記録」と「順位」です。どちらも文字通りの意味で、「記録」とはタイムや距離を指し、「順位」はレースでの優劣を意味します。 一方で、「順位」はシンプルでレースに勝った!というのは誰がみてもわかる”結果”です。対戦相手、環境、全てが一期一会。そこで勝てたというのは生身の実感が伴います。記録とは違い、過去が参照されることはなく、手放しに今が肯定される。自己ベストはそう簡単に出るものではないため、目の前のレースに勝つというのは短期的なモチベーションにもなります。 この「記録」と「順位」はどちらか一方を選び目指すのではなく、どちらに重きを置くかの塩梅は人によっても、環境や体調によっても変わります。このバランスの取り方、軸足の起きかたに人生があらわれ、登場人物の人生訓の土台となっているわけです。劇中だと小宮は記録優位、財津は順位優位なキャラクターとして描かれています(諸説あり) 高校総体の決勝の映像が良い!とか、日本選手権の準決勝が最高!など言いたいことはまだまだありますが、これ以上はネタバレ必須なのでここで終わります。 最後に一言。エンドロールはぜひ見てください!(特にNetflixで観る人!) ということで「ひゃくえむ。」おすすめです!
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配信日時: 2026/ 2/ 3

