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第86回「カーボン社3Dプリンタ(M2) 見学会」

 

スタンダード委員会セミナー部会
【第86回勉強会報告】
カーボン社3Dプリンタ(M2) 見学会

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【開催日】2018年8月23日
【講 師】JSR株式会社
     執行役員 根本宏明氏
     カーボン事業推進室長 澤田安彦氏

【参加者】26名

【テーマ】最終品の量産を可能にする米カーボン社3Dプリンタ(M2)について
【会 場】JSR株式会社 つくば研究所
【概 要】特徴の解説と実物サンプル体感

1、特徴

  • DLS技術:硬化を液体樹脂の中でおこない、紫外線照射と熱硬化で造形
  • 横に大きく張り出した形状では、サポートを同時造形
  • 仕上げは溶剤で洗浄
  • 強い、早い、綺麗な造形→試作にかける期間と費用を削減、生産への適用
  • 柔らかいものから硬いものまで、様々な素材で造形
  • 形状と構造の工夫で、連続する同一素材で異なる強度と柔らかさを造形
  • 表面シボ付け可能


2、最終製品の生産

  • 金型不要→修正、検証、試作のスピードアップ
                  金型による形状の制限がないのでトポロジー最適化の設計など使用可能
                  オンデマンド、カスタマイズに対応
  • 廃材を出さないエコな製造
  • 金型使用可能な大量生産用途への適用ではコスト高


*製品の実例

  • アディダス社 Futurecraft 4Dのミッドソールを量産
    専用機50-60台で年間100万足相当を生産
    ニーズに合わせた設計、クッション性、反発性などを実現


*今後の市場

  • 自動車など工業製品
  • 医科/歯科用品、ヘルスケア用品、福祉機器など
  • ドローン、ロボットなど
  • スポーツ用品など
  • 航空宇宙分野
  • その他


3、スペック

  • 導入価格:2,175万(725万/1台×3年)+講習会費用+材料費
                  サブスクリプション方式(オンラインでサポート、使い方だけでなく、解析や各種ソフト
                  の更新なども含めたサービスを提供)
  • M2造形可能サイズ:最大で約190mm×120mm×320mm


*新規リリース予定

  • 材料ラインナップの拡大(最終品の量産を広げる)
    車載用高耐衝撃性材料、高反発性エラストマー材料、歯科用材料など


4、サンプルで体感
様々な造形を見て、手にして、その柔らかさ、硬さ、強さ、滑らかさなどを体感しました。