JIDA

第80回「新触感素材フルオロエラストマー」

 

スタンダード委員会 セミナー部会 

【第80回勉強会】新触感素材:フルオロエラストマー

開催日:2017年2月16日

講師:ダイキン工業株式会社 化学事業部マーケティング部 武石夏枝氏

                                    化学事業部商品開発部ゴムチーム 土井迪子氏

参加者:17名

テーマ:新触感素材「フルオロエラストマー」について

会場:JIDA ギャラリー

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 近年、ウェアラブル機器など人の肌に直接触れる製品で採用されている新触感素材「フルオロエラストマー」ですが、今回の勉強会では、アクセサリ、小物などに加工したサンプルを直接触り、その質感を体感することができました。

 

1、フルオロエラストマーとは

ほたる石(CaF2)を原料にしたフッ素系の熱硬化性エラストマー。

ゴム材料の1種として従来より自動車分野を始め多くの工業用途で長く使われてきている。

※フッ素化合物の特性:

難燃性、耐熱性、滑り(潤滑)性、撥水・撥油性、非粘着性・防汚性、耐薬品性・低ガス透過性、電気絶縁性、耐候性、光学特性低屈性率、

 

2、フルオロエラストマーDAI-ELの特長

2-1 テクスチャー

  ・表面加工技術により、しっとり・滑らかな手触り。

  ・シリコン等他ゴム素材のようなべとつき感がない。

  ・鏡面、梨地など、表面加工による触感の変化、高級感を演出。

2-2 耐久性

  ・経年変化によるべとつき、劣化が起こりにくい。

  ・熱・水・油・薬品・紫外線・スチームへの耐性がある。

2-3 多様なカラーバリエーション

  ・希望色の開発も可能。

 

3、その他の物性など

  ・加工法 :圧縮成型、押出成型等

  ・印刷:可

  ・他素材との接着 :SUS、アルミ、鉄、耐熱温度150~170℃の耐熱樹脂

  ・比重 : 2~2.3程度、重量感あり

  ・硬度 :55(ショアA)以上、70くらいが多い ※人肌約10、タイヤ約60

  ・安全性:ヒトパッチテスト「安全品」分類

  ・耐薬品性、防汚性あり、匂い移りしにくい。

 

4、商品開発の要素

  ・独特な高級感・重量感によるプレミア感

  ・ゴム材料の課題(変色・伸び・ベタベタ)に対する耐久性

  ・触感の良さの持続

 

【講師より】

新しい用途開発等についての相談は、随時お寄せください。

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