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理事長 田中 一雄

■60周年の節目を超えて

 日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)は、昨年60周年を迎えました。同時に、公益社団法人化を果たし、新たな役割が期待されているところです。この節目を経て、私はJIDA理事長を拝命することとなりました。60年の歴史と、次なる100年へ向けた期待のなかで、この大役を務めることの重みを強く感じております。甚だ微力ではございますが、誠心誠意JIDAのため、日本のデザインのために取り組んでまいりたいと思っております。

 今、デザインの意味と領域は、大きく拡大を遂げています。その姿は、今後ますます見えにくくなっていくでしょう。JIDAは、設立60周年のテーマとして「ジャパンデザインの基層と先端」を掲げ、このことを改めて問い直しました。しかし、残念ながらその答えはいまだに出ていません。今後のJIDA活動は、こうしたデザインの定義を問い直すものでもありたいと思います。

JIDAは、「インダストリアルデザインの職能の確立」を目指して創設されました。そして今、拡大するデザインのなかで、再び「インダストリアルデザインの職能とは何か」を考えなくてはならないでしょう。同時に、公益社団法人として、デザインを通じた「社会貢献」も求められています。JIDAは、会員のため、デザインのため、そして社会のために活動していかなくてはなりません。

■ JIDA 活動5つの柱

 JIDAは戦後日本のモノづくりを牽引し、世界から認められるデザイン大国へと導きました。しかし、バブル崩壊以降の空白の20年を経て、その体力は決して健全とは言えません。反面、アジア諸国におけるデザインの活性化は目覚ましく、日本のデザインは相対的に地盤沈下しています。JIDAは、こうした状況下「Re-Start」として、活力を取り戻していかなくてはなりません。今後は、これまでのJIDAの活動を踏まえ、より『有機的に融合』するとともに、力強く『対外的に発信』していかなくてはならないでしょう。私は、多様なJIDAの活動を、大きく次の5つと捉え、活動を強化推進してまいります。 

ビジョン発信

「JIDAブランド」の強化策として、多様化混迷化するデザインの定義を探求し、シンポジュウム、セミナー、広報物等で社会的にアピールしていく。特に「JIDAシンポジウム」を定例化するとともに、新規にビジョン委員会を立ち上げ、活動方針や内容の深化を図る。更には「政策提言する組織」として、経産省のみならず文化庁、内閣府なども含めた政府の施策に関与し、「デザイン国家戦略」を提言していく。

ネットワーキング

エリア、ブロック活動をさらに、推進強化するとともに、不活性化地域の変革を図る。また、会員相互のみならずD8、デザイン学会、JDP、などの関連団体との連携強化を推進する。そして、これまで関連の弱かった各地のデザインセンターなどの振興団体との連携強化も進めていく。また、フリーランス、インハウスを問わずJIDAの会員バリュー強化を図る。さらに今後とも、Icsid等の国際活動との連携強化を推進していく。

職能支援

 充実した活動を行ってきたサンプル・セミナー・キッズなどの活動を、継続発展させるとともに、PD検定の支援強化を図る。併せて、各種受託事業を進展させ、JIDAの経済基盤強化の一助としていく。また様々なイベントを通じて、会員のビジネスチャンスの場を提供していく。さらに、会員全員へのアンケート調査を実施し、今後のJIDA活動を考える糧とする。

人材育成

 ジャパンブランド・デザインコンペの定着化を図り、若手の社会発信の場を作っていく。また、ADAなどの国際学生セミナーを今後も推進し、アジア圏への拡大も目途に活動していく。その他、ブロック活動を中心に、学生、若手を対象としたセミナーの開催、国際ワークショップの受託事業など充実させていく。こうした人材育成活動を通じて「JIDAブランド」の拡大を推進する。

社会貢献

JIDAミュージアム活動のバリューアップ、認知度向上を図るとともに、D8によるジャパンデザインミュージアム構想との連携を強化していく。また、ビジョン委員会、渉外委員会、ブロック活動などとも連携し「ソーシャル視点」での活動を強化推進していく。

 

■ JIDA DNAの構築

これまで、JIDAは様々な活動が多種多様に行われ、協会を構成してきました。今後は、こうした実績の上に、ポテンシャルの高い個々のアクティビティを『有機的に融合』することによってさらに活力を高めるとともに、「JIDAブランド」としての『対外に発信』を強力に推進していかなくてなりません。60年の歴史を持つJIDAのDNAは、今また「Design Network Activity 」として再認識し、力強く魅力あるJIDAを構築していきたいと考えております。

会員各位におかれましては、新たなスタートに向けて、これまで以上に、JIDA活動にご参画頂くとともに、更なるご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。 

 

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田中一雄 (たなかかずお)

㈱GKデザイン機構 代表取締役社長

1956年東京生まれ。本籍:石川県 東京藝術大学大学院修了。

(公財)日本デザイン振興会理事。国際インダストリアルデザイン団体協議会(ICSID)前理事。中国国際デザイン産業連盟副委員長。グッドデザイン賞、都市景観大賞、Red Dot Design賞 、Braun賞、if Shanghai賞、Australian・International Design賞、などの審査員を歴任。プロダクトから都市環境まで多様なデザインを手掛けている。技術士(建設環境)

高校時代に、カースタイリング創刊号を、いずみや(現tools)店頭で見て衝撃を受けカーデザイナーを志す。

写真と旅行と映画が趣味だが、最近は時間なし。蕎麦屋で日本酒が至福の時。

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